黒髪
2024-06-06 01:01:00
対象年齢：全年齢
デイリー入賞： 62 位
参加お題：黒髪
第2話: 黒髪の秘密と古の遺跡
「ルミナ、ここは何なんだ？」
グリムは不安そうに古びた遺跡の入口を見上げた。
「これはね、古のエルフたちの聖地だって言われているの。私の家族が守ってきた場所なんだ。」
ルミナは真剣な表情で答えた。
「お前の家族？」
グリムは驚いた顔で問いかけた。
二人が遺跡の中に進むと、突然、幽霊のような姿が現れた。「ようこそ、ルミナ。私はセレナ、あなたの先祖の一人です。」
「セレナ…！」
ルミナは驚きと感動が入り混じった声を上げた。
「あなたの黒髪には、古の力が宿っている。今こそ、その力を解放し、この遺跡を守る時が来たのです。」
セレナの声は静かだが、力強かった。
「どうやって…？」
ルミナは不安そうに尋ねた。
「心を静め、自分の内にある力を信じるのです。黒髪はその力の象徴なのですから。」
セレナは優しく微笑んだ。
ルミナは目を閉じ、深呼吸をした。すると、黒髪が輝き始め、遺跡全体が淡い光に包まれた。
「すごい…これが私の力…」
ルミナは自分の髪を見つめながら呟いた。
「そう、これがあなたの力です。遺跡はこれで守られました。」
セレナは微笑みながら姿を消していった。
「ルミナ、冗談、顔だけにしろよ。お前、本当にすごい力を持っていたんだな。」
グリムは呆れたように笑った。
「ありがとう、グリム。でも、これも冒険の一部だよね！恋と一緒だな、ドキドキするのが楽しいんだから！」
ルミナは無邪気に笑った。
遺跡の外に出ると、夜空に輝く星々が二人を迎えていた。ルミナは月光に照らされて、黒髪が一層輝きを増していた。
静かな森の中、月光が木々の間から差し込み、銀色の光が辺り一面に広がっていた。ルミナとグリムは焚き火のそばでくつろいでいた。ルミナは星空を見上げながら、「星って恋みたいに輝いてるね」と呟いた。
「お前、本当に恋と冒険を同じにするんだな。」
グリムは微笑みながら、焚き火に薪をくべた。温かい火の光が二人の顔を照らし、静かな夜が続いた。
ルミナは目を閉じ、満足そうに笑った。「これだから冒険はやめられないね、グリム。」
「全くだ。」
グリムもまた、穏やかな笑みを浮かべていた。
月光が二人を包み込み、夜は静かに更けていった。
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Thank you for your nice comment. I'm getting busy and cutting back on my activities. I'm sorry if I couldn't reply.
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