Gummy monster 👾
2024-09-03 00:02:00
対象年齢：R-18
デイリー入賞： 29 位
参加お題：グミ
「虚構の甘味、破滅の果てに」
森の中で、エルフィン・グミリスはいつものように昼寝をしていた。彼女の頬に柔らかな風がそっと触れ、木漏れ日が踊るように揺れている。エルフィンは目を開け、ふと空腹感を覚えた。
「グミが食べたい…」彼女はぽつりと呟いた。
その時、森の奥から不気味な唸り声が聞こえた。エルフィンは少しの間だけ驚いた表情を浮かべたが、すぐにその唸り声の主が何であるかに気づいた。
「グミモンスター…？」
そこには、巨大なグミでできたモンスターが立っていた。色とりどりのグミがぐにゃぐにゃと動き、なんともおいしそうな香りが漂っている。しかし、その表情は険しく、どこか悲しげでもあった。
グミ・モンスターはエルフィンに向かって唸り声を上げながらも、悲しげな目で彼女を見つめた。「助けてくれ…私はただの甘いグミだったのに、こんな姿になってしまった…」
その声には深い悲しみと絶望が込められていた。エルフィンは一瞬、彼の気持ちを感じ取り、わずかに眉をひそめたが、すぐにその考えを振り払った。
「ふふ、グミだって。恋と一緒だな、逃がさないよ！」
エルフィンは特に考えもせず、持っていた魔法の弓を取り出し、矢を放った。矢はモンスターの中心に命中し、閃光とともに呪いが解けていく。グミのモンスターはその場で溶けて、元の愛らしい小さなグミに戻った。
グミに戻ったその瞬間、小さなグミは感動の声を上げた。「ありがとう！ありがとう！元の姿に戻れて、また…うわー！！」
彼女はグミの言葉を待たずに、そのグミを口に放り込んだ。口の中で広がる甘さに、彼女の顔がほころぶ。
その時、近くにいた相棒のドワーフが声をかけた。「おい、そいつがさっきまでモンスターだったってわかってんのか？」
エルフィンは無邪気に笑って答えた。「グミはグミだよ。恋と一緒だな、食べちゃった！」
ドワーフは呆れたようにため息をつき、言葉を失った。
その夜、エルフィンは再び森の中で休息を取っていた。風が静かに木々を撫で、月光が穏やかに彼女の顔を照らす。雲は、まるで悠久の時を刻むかのごとく、静かに空を流れていく。遠くで、かすかな星々が光を放ち、夜空に銀の織り糸を紡ぐように輝いている。
この広大な自然の中で、彼女はただ一人、無邪気に眠り続ける。目の前に広がる無限の宇宙が、彼女の夢を包み込むように優しく見守っている。
「今日も、グミはおいしかったな…」
そう呟きながら、彼女の心は甘い夢の中へと沈んでいった。
世界は、グミのように、どこか無垢で、それでいて儚い存在を静かに見守り続けるのだった。
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Thank you for your nice comment. I'm getting busy and cutting back on my activities. I'm sorry if I couldn't reply.
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