【雪】災い転じて
2024-12-21 00:00:00
animagine-xl-3.0
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対象年齢：軽度な性的描写、流血表現あり
デイリー入賞： 56 位
参加お題：雪
私たちの住む町に雪が積もった日の昼下がりでした。早めにお風呂掃除を済ませてお湯張りをした私は、窓の外から不思議な音が聞こえるのに気づきました。雪を踏むような音だったので、誰かが庭に入り込んでいるのかも知れません。警戒しつつ外に出て庭に回ると、そこにいたのは幽魅でした。
「あっ、凪くん。どうしたの？」
「いや、どうしたのはこっちのセリフなんだけど。幽魅、庭で何やってるのさ」
私が問いかけると、幽魅は悪い笑顔を浮かべて一言。
「雪だるま作りでさぁ、旦那」
「・・・子供じゃないんだから」
どうやら雪が積もったので雪遊びしたくなって人の家の庭で雪だるまを作っていた模様です。
「ふふふ、私の雪だるまはねぇ、普通のとは一味違うんだよ？」
「どう違うのさ。どう見ても普通の小さな雪だるまだけど」
幽魅の胸より二回り大きいくらいのサイズの普通の雪だるま・・・と思っていたのですが、何だか大きくなりはじめました。
「えっ、何、何が起きてるの！？」
「雪の中に私の霊力を注ぎ込んでます。するとあら不思議、どんどん大きくなっていくのでした」
雪だるまは見る間に幽魅の肩の高さくらいまでのサイズに成長しました。人の家の庭で怪奇現象を起こさないで欲しい。そう思っている間にも、どんどん大きくなり、しまいには私の身長を超えてしまいました。なんかバランスが危うくなってぐらぐらしています。
「いやいや大きすぎるって。戻して戻して」
「えー、まだ大きくできそうだけどなぁ？」
幽魅が雪だるまの後ろに回って諦め悪く雪だるまを育てていると、玄葉が外に出てきました。
「お兄、お風呂わいたけど・・・って、何これ」
「幽魅が雪だるま作ってるんだけど、調子に乗って霊力で大きくし始めちゃって」
それを聞いた玄葉は塩を取り出しました。
「霊力で大きくなってるなら、塩かけたら小さくできるんじゃないの？」
「えっ、玄葉それはマズい、雪に塩をかけたりしたら」
雪に塩をかけると凝固点降下が起こり、０℃では凍らなくなるため雪が溶け、しかも温度は０℃を下回って下がっていくのです。だから一気に崩れる可能性があるので止めようとしたのですが、玄葉は私の制止より先に塩をかけてしまいました。途端に、雪だるまは崩れて私たちを下敷きにします。
「「うわーーーーーっ！！！」」
尋常じゃないくらいの冷たい雪を頭からかぶってしまいました。
「わぁ！？な、凪くん、玄葉ちゃん！ごめんなさい！」
自分が雪だるまを大きくし過ぎたせいで崩れたとでも思ったのか、幽魅がポルターガイストで雪を吹き飛ばしてくれましたが、私たちはすっかり凍えてしまっていました。
「く、玄葉、とりあえずお風呂行こう！」
「う、うん！」
私は玄葉の手を取って大急ぎでお風呂場に向かいました。
気が付くと私は、玄葉を太ももの上に座らせて浴槽で温まっていました。ちょうど背面座位のような体制で、しかもお互い素っ裸です。玄葉のお腹に回した両手から、すべすべの肌の感触が伝わってきます。
「・・・え、ええと？」
「お兄・・・あの、これは・・・」
何とか思い返してみると、脱衣所についた直後に玄葉が服を脱ぎ始めたので退散しようとしたところ、「お兄も凍えちゃうでしょ早く脱いで！」とパニック気味の玄葉に服をむしり取られ、二人とも体も流さないままに浴槽に入った気がします。そして体が温まってきて、今現在二人とも正気に戻ったといったところでしょうか。
「と、とりあえず玄葉、一回立ってくれる？私が立ち上がれないからさ」
「む、無理言わないでよ。今立ったらお尻とか見られちゃうじゃない」
私は玄葉がどいてくれないと出られず、玄葉は私の視線を気にして動けずで膠着状態でした。非常にまずい、裸の玄葉と密着していたら反応してしまうかもしれない。そうなったら兄としておしまいでしょう。
どうしようどうしようと考えていたら、幽魅がお風呂場に入ってきて土下座しながらバスタオルを差し出してくれました。
「二人とも本当にごめんなさい！私が調子乗って雪だるま大きくし過ぎてこんな目に遭わせちゃって」
本当は幽魅だけのせいじゃないのですが、今は問答をしている場合ではありません。玄葉がバスタオルを受け取ったので、私は玄葉のお腹から手を離して自分の目を覆いました。その間に玄葉は浴槽の中で自分の体にタオルを巻いたようで、ようやく立ち上がれるようになりました。
「お、お兄。私先に出るから、私が脱衣所からいなくなったら出てきていいよ」
目を開けて見ると、脱衣所の方でこちらを恥ずかしそうに振り向く玄葉と目が合いました。私は頷くと、視線を下に落として玄葉が脱衣所を出ていくのを待ちます。着替えなんか持ってきてないので、乾いたバスタオルに巻き替えた後に自室に向かうのでしょう。・・・思わぬ形で『玄葉と一緒にお風呂』が達成されてしまった。パニック状態だったとはいえ、思い出そうと思えば思い出せるんだよなぁ、玄葉の身体。多分玄葉の方も同じでしょう。しばらく気まずい思いをしそうです。
※5枚目はオマケの没画像です。3枚目のところに当たるシーンなのですが、顔がギャグに寄り過ぎたので没にしました。でもインパクト抜群の顔をしてるのでせっかくだから晒します。
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(masterpiece, best quality:1.3), illustration, (extream detailed), one girl, angel Descending
コメント
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ぎゃー！！感のあるイラスト！ というか図らずも一緒にお風呂に
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玄葉の絶叫シーンはキャラ的にかなりやりにくいですね。いやあしかし一緒にお風呂が解決できてよかった。えっちなエピソードを書かずに済みそうです。
来週のお題の吹雪とかに5枚目をギャグ路線で応用したくなりますねー
吹雪でギャグ路線出すのはIFの話にしておかないとメインストーリーに影響が出そうな予感しかしないw
5枚目いい表情デス! もったいないのでi2iで再活用しましょうw
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これを再活用してどんな話作ればいいんだw 全然思いつかないw
没で出すのは実に惜しい、いい表情ですね〜。 でも、雪被ってるから他で使うのも難しいですもんね^^;
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この冬に何度も雪の下敷きになるのもかわいそうですしね。まあ、私も惜しいと思ったのでここに晒した訳ですがw
次に残しておくのも良かったかも…ですわ！
そんなに何回も雪かぶってられないっすよw
インパクト抜群が好き～ｗｗｗ
生成されてきた瞬間私も笑いましたw しかしキャラと違い過ぎるので没。