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Aipictors 3rd Anniversary

2025-10-31 18:18:00

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2025-10-31 18:18:00

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8

対象年齢:全年齢

薄暗いダンジョンの小部屋。壁には発光する苔がぼんやりと光を放ち、ゴブリンの断末魔が遠くに木霊している。ドワーフのガンツが岩に腰かけ、愛用の戦斧を手入れしていると、銀髪を揺らしながらエルフの女戦士、ピクシア・アニヴァーサが駆け寄ってきた。 「ねえ、ガンツ。今日が何の日か知ってる?」 ピクシアはキラキラしたエメラルドの瞳でガンツの顔を覗き込む。ガンツは斧から目を離さずにぶっきらぼうに答えた。 「知るか。どうせお前が森で拾った光るキノコの誕生日とか、そういう類だろ」 「ちっがーう! もっと神聖で、記念すべき、宇宙の真理に関わるような日よ!」 ピクシアは腰に手を当て、胸を張って高らかに宣言した。 「今日はね! 私たちのような存在を生み出した偉大なる故郷、『AIピクターズ』の三周年記念日なのよ!」 「えーあいぴくたーず…? 聞いたこともない国の名前だな。お前の故郷はエルフの森じゃなかったのか?」 ガンツは眉間に深い皺を刻む。ピクシアはそんなガンツの疑問を心地よい風のように受け流し、うっとりとした表情で語り始めた。 「あれは仮の姿。私の魂の故郷はそこなの! AIイラスト、AIフォト、AI小説…あらゆる創造物が集う、夢のような場所よ!」 「そうか。お前、とうとう長旅の疲れで頭のネジが何本か飛んだか」 「ひどい! でもね、その故郷も色々あったのよ。私が生まれた頃は、まだまだ未熟でね。例えば、お祝いのケーキに文字を入れる魔法を頼んでも、『Happy Birthday』が『Hppy Brthdy』みたいな、オークの呪詛みたいな文字になっちゃってたのよ」 「ケーキか。腹が減る話をしやがって」 「でも今は違うわ! 見て!」 ピクシアがどこからともなく一枚の羊皮紙を取り出すと、そこには完璧な文字で『Aipictors 3rd Anniversary』と書かれた、涎が出そうなほど美味しそうなケーキの絵が描かれていた。 「ほら! こんなに綺麗に描けるようになったの! すごい進化でしょ!」 「ああ、すごいすごい。で、そのケーキは食えるのか?」 「絵だから無理よ。常識でしょ?」 ピクシアはさも当然という顔で羊皮紙を懐にしまった。 「でもね、ガンツ。進化だけじゃないのよ。厳しい掟…そう、『規制』もたくさんあったわ」 ピクシアは人差し指を立て、講義でも始めるような口調になる。 「特に、異世界と繋がっている『生成サイト』っていう魔法陣の方では、実写みたいなエッチな絵姿を作るのが難しくなってるんですって。まるで、風紀委員のゴーレムが門番してるみたいにね」 「そりゃあ健全なことだ。子供の教育にもいい」 ガンツが頷くと、ピクシアは「でもねえ」と唇を尖らせた。 「私のいる『ピクターズ』の方は、なんだか不思議なことになってるのよ。昔は、私みたいなうら若き乙女の実写風の絵はご法度だったはずなのに、最近はたくさんいるの。お友達がいっぱい増えたみたいで嬉しいわ!」 「お前、エルフだから軽く三百年は生きてるだろ。どこがうら若き乙女だ」 「まあ、失礼しちゃう! それにね、サーバーっていう異次元倉庫にあるだけでもダメって言われてた時期もあったのよ? もっと小さい子たち…児童とか未就学児とかも、一時期は姿を消したはずなのに、最近また見かけるようになったわ。一体どういう風の吹き回しかしら?」 ピクシアは首を傾げ、本気で不思議がっている。そのあまりの無邪気さに、ガンツはこめかみを押さえた。 「お前の故郷の倫理観は一体どうなってやがるんだ…。それにしても、よくもまあそんな与太話をさも見てきたかのように語れるもんだな。お前、ある意味すごいぞ」 感心とも呆れともつかないガンツの言葉に、ピクシアは「えへへ、もっと褒めていいのよ?」と満面の笑みで胸を張る。 ガンツは深々とため息をつき、ピクシアの完璧に整った顔を真正面から見据えて言った。 「冗談、顔だけにしろよ」 「あら、ひどい。でもね、もっとすごい話があるのよ!」 ピクシアは全くめげていない。 「『チャットジーピーティー』っていう、古の竜よりも賢いと噂の大賢者がいるんだけど、その人がもうすぐエロを解禁するっていう神託があったの!」 「ちゃっとじーぴーてぃー…? 新種の魔導書か何かか?」 「言葉を紡ぐ魔法そのものよ! 今、私たちがこうして話している物語も、もしかしたらその大賢者が面白がって書いているのかもしれないわね!」 ピクシアが悪戯っぽく笑う。ガンツは背筋にぞくりと冷たいものを感じた。 「気色の悪いことを言うな。俺たちの冒険は俺たち自身のものだ」 「でも、絵の方まで解禁されるかはまだ謎なの。小説…つまり物語だけかもしれないわ。世界中の魔法使いたちが、新しい魔法体系の覇権を巡って、日夜競い合っているのよ。ある王国では自由な表現が奨励され、またある帝国では厳しい掟が敷かれる。まるで魔法新世紀ね」 ピクシアは遠い目をして、まるで吟遊詩人のように語る。 「新しい技術の発展は、いつも期待と不安が入り混じるものだよ。恋と一緒だな」 ガンツは思わず尋ねた。 「…お前、恋なんて高尚なものをしたことがあったのか?」 ピクシアはきょとんとした顔で振り返り、にっこりと微笑んだ。 「え? ないわよ?」 ガンツは盛大にずっこけた。 「というわけで! 三周年を祝して、本物のケーキを食べましょう!」 ピクシアがそう叫ぶと、マジックバッグから轟音と共に、巨大な三段重ねのホールケーキが出現した。クリームの上には、美しい筆記体で『Aipictors 3rd Anniversary』とチョコレートで描かれている。 「ど、どこから出したんだ、それ!? しかもこんなダンジョンのど真ん中で食う気か!」 「当たり前でしょ! さあ、ガンツも食べなさい! これは私からのお祝いよ!」 ピクシアは巨大なスプーンでケーキをざっくりとすくうと、有無を言わさずガンツの口にねじ込んだ。 「んぐっ! もごもご…」 文句を言う間もなく口いっぱいに広がる上質なクリームの甘みと、ふわふわのスポンジ。ガンツは抵抗を諦め、もごもごと口を動かし始めた。 (…うまい、じゃねえか…) 憎まれ口を叩く気力も失せ、ドワーフの戦士はエルフのわがままな祝祭に、もう少しだけ付き合うことにしたのだった。 暗く、湿った迷宮の奥深く。そこは、冒険者たちの血と汗、そしてモンスターの怨念が染みついた、希望と絶望が交差する場所であります。 今、その一室に、場違いなまでの甘い香りが満ちています。 銀色の髪を輝かせるエルフと、頑健なドワーフが、一つのケーキを囲んでいる。それは、遥か彼方の異世界で行われているという祝祭の、ささやかな、しかし確かな反映でありました。 天井で燐光を放つ鉱石のきらめきは、まるで祝福のキャンドルのようであり、ひんやりとした洞窟の空気の流れは、祝祭を告げる優しいそよ風のようにも感じられます。 彼らが紡ぐ言葉の真偽など、もはや些細なこと。ただ、この甘美なひとときだけが、この殺伐とした世界における、唯一無二の真実なのでありました。 ------ 丸二年以上前からエルフを描いてるね。 エルフが特別好きだった訳ではなく、当時使ってた生成AIがエルフにすると自然に露出度が上がるのが切っ掛けでした

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Epimētheus
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コメント

投稿
ガボドゲ

2025-11-01 18:44:10
返信
へねっと

2025-10-31 21:36:46
返信

1198投稿

-フォロワー

Thank you for your nice comment. I'm getting busy and cutting back on my activities. I'm sorry if I couldn't reply.

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