閃光のミラージュ 番外編【灯りの街で、手をつないで】
2026-01-10 16:17:49
対象年齢:全年齢
参加お題:肉まん
無数の赤い提灯が夜空を彩り、
中華街はいつもより少しだけ、やさしい顔をしていた。
人波の中、劉妃はそっと恋人――エリックの腕に寄り添う。
湯気の立つ肉まんを両手で包み、白い息を弾ませながら微笑んだ。
「熱いよ、気をつけて」
彼の低い声に、劉妃は楽しそうに頷く。
戦いも使命も存在しない、ただ“平和”だけが流れる世界。
屋台の明かりが二人の影を照らし、香辛料と甘い菓子の匂いが夜風に混じる。
肩が触れるたび、指先が絡むたび、それだけで胸が少しあたたかくなる。
エリックは周囲を警戒する癖もなく、ただ穏やかな表情で歩いている。
劉妃にとって、その横顔は何よりも尊い。
――もし、この時間が永遠に続くなら。
そんな願いを胸に秘めながら、劉妃はもう一度、彼の腕に抱きついた。
提灯の灯りが二人を包み込み、笑い声が夜の街に溶けていく。
これは、戦う者ではない劉妃の物語。
青龍の力も、宿命もいらない――
ただ、恋人と過ごす平和な夜の一
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