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折紙竜と来訪者 ― 顕在化実験中断記録 ―

2026-04-12 02:52:46

NovelAI

2026-04-12 02:52:46

NovelAI

63

対象年齢:全年齢

デイリー入賞: 7 位

ウィークリー入賞: 33 位

参加お題:折り紙
「……あと一折りで、位相が固定される」 賢者の学院、魔法実験室。 淡く灯る魔導灯の下、シルビアは机に向かっていた。 白銀の髪を肩に流し、細い指先で一枚の紙を折る。 金箔を織り込んだ特製の術式紙――その表面には、かすかな幾何学紋様が浮かび上がっている。 折るたびに、線が繋がる。 意味が形になる。 小さな紙の竜が、机の上に姿を現した。 その瞬間。 ――背後の空間が、歪む。 部屋の広さを無視するように、巨大な“影”が立ち上がり始める。 竜の輪郭。だがそれは紙ではない。質量すら曖昧な、“現象”そのもの。 シルビアは杖を片手に、わずかに眉を寄せた。 「……やはり、この規模になるのね」 視線は冷静だった。 恐れではなく、観測。 影はまだ不完全。 だが確かに“そこにいる”。 ――そのとき。 「シルビア先生、熱心ですね。昼ご飯まだでしょ?」 軽い声と共に、扉が開く。 「ちょっ、鍵は――」 振り返る間もなく、チェルキーが机の横に立っていた。 緑のポニーテールを揺らし、湯気の立つ料理を載せた盆を持っている。 「シャーリー先生が開けてくれましたよ」 「なっ、あの人……!」 「ちゃんと食べてくださいよ~。あっ、ここに置きますね」 その距離は、腕一本。 シルビアの手が伸びる。 「待っ――」 グシャ 乾いた音。 紙の竜が、盆の下で形を失った。 「あっ、あれ……」 チェルキーが首を傾げる。 一瞬の静寂。 折紙は潰れた。 それに呼応するように、背後の“それ”も揺らぎ―― 収束する。 崩れ、薄れ、消えていく。 ……はずだった。 ほんのわずかに、 影が――遅れて脈打った。 「……触らないで」 シルビアの声は、低かった。 そのとき。 「おや、何か壊してしまいましたか~?」 再び扉が開く。 シャーリーが、いつもの調子で顔を覗かせた。 ひらり、と手を振る。 何気ない仕草。 その軌跡に合わせて―― 背後の“それ”が、わずかに身を引いた。 「……あれ?」 触れていないはずの距離で、 影の輪郭が押し戻される。 「ちょっと暗いですな~」 シャーリーは気にも留めず、室内に踏み込む。 その一歩に合わせて、 影がさらに後退する。 まるで、道を譲るように。 「……あなた」 シルビアが、静かに言った。 その声は、警戒でも怒りでもない。 ただ―― 測りかねている者の声だった。

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さかいきしお
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コメント

投稿
猫団子🐈‍⬛🍡

2026-04-14 20:09:35
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早渚 凪

2026-04-12 23:52:06
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guest

2026-04-12 23:18:34
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ガボドゲ

2026-04-12 20:27:33
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kacky333

2026-04-12 18:39:42
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Ken@Novel_ai

2026-04-12 18:24:00
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takeshi

2026-04-12 16:05:20
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もぐっち

2026-04-12 15:31:24
返信
なおたそ

2026-04-12 15:03:33
返信
ai大好き1192

2026-04-12 14:01:16
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白雀(White sparrow)

2026-04-12 11:55:53
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thi

2026-04-12 08:38:27
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翡翠よろず

2026-04-12 08:13:16
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えどちん

2026-04-12 07:44:16
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Rin

2026-04-12 07:01:18
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みやび

2026-04-12 07:00:13
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もみ

2026-04-12 06:37:37
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ゆやおた@休止中

2026-04-12 05:54:06
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しるばん

2026-04-12 05:40:51
返信

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