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温かい一杯

2026-09-18 01:05:44

NovelAI

2026-09-18 01:05:44

NovelAI

45

対象年齢:全年齢

デイリー入賞: 20 位

参加お題:カップヌードル
「それでは――私が研究した、実用的な野外食です!」 チェルキーが、銀のクロッシェをゆっくりと取り外す。 現れたのは、湯気を立てる温かな麺料理だった。 三人の試食者は、しばし黙ってそれを眺める。 その隣には、硬いビスケット、干し肉、チーズ、干果実―― 長期保存を優先した、いかにも味気ない携行食が並んでいる。 老兵が麺をひと口すする。 「…………」 もうひと口。 「……なるほど」 旅商人も箸を進める。 「これは……」 そして、傍らの硬いビスケットを少しかじり、もう一度麺をすする。 「ふむ」 学者も同じように保存食へ手を伸ばした。 乾いた食事の合間に温かな汁と麺が入る。 それだけで、不思議なほど食事らしくなる。 「保存性の高い食料は便利ですが、どうしても単調になりがちです」 学者が感心したように呟く。 「そこへ温かいものを一品加える……なるほど。これは相性がいい」 老兵も頷く。 「硬い携行食を食べ続けた後なら、この一杯はありがたいな」 旅商人は干し肉と麺を交互に味わいながら笑う。 「旅先なら、これだけで食事の印象がずいぶん変わるでしょうな」 チェルキーは嬉しそうに身を乗り出す。 「でしょう? 保存しやすいものだけではなく、温かいものを組み合わせることで――」 そこまで話して、三人の表情が少し変わった。 湯気を眺めているうちに、それぞれの記憶がよみがえったのだ。 寒い野営で、温かな食事を待った夜。 雨の山道を越え、冷え切った身体で宿を探した旅。 夜更けまで研究を続け、冷たい保存食をかじった日々。 「あの時、これがあればな……」 三人が胸の内で、ほとんど同じことを思っていた。 歩んできた道は違う。 求めていた理由も違う。 けれど―― 疲れたとき、寒いとき、すぐに温かいものが食べられる。 その小さな願いは、誰にとっても同じだった。 「皆さん、気に入ってくれたんですね!」 チェルキーは満面の笑みを浮かべた。 自分の考えた料理が、誰かの役に立った。 それだけで十分だった。 異なる場所で、異なる人々が、異なる事情から同じ理想を追い求めた結果。 たどり着いた答えは―― 不思議なほど、よく似ていた。 ――なお。 この完成品は、別の世界では、 「カップラーメン」と呼ばれているようだった。

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さかいきしお
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コメント

投稿
thi

2026-09-22 17:01:41
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国道23号

2026-09-20 05:08:26
返信
ucchie2772

2026-09-19 14:22:42
返信
tare_koala

2026-09-18 23:53:53
返信
guest

2026-09-18 22:36:28
返信
kacky333

2026-09-18 21:11:42
返信
白雀(White sparrow)

2026-09-18 12:49:47
返信
Ken@Novel_ai

2026-09-18 11:02:42
返信
翡翠よろず

2026-09-18 08:41:53
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もぐっち

2026-09-18 08:11:30
返信
ippei

2026-09-18 07:44:15
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そごるん@BOOSちゃん

2026-09-18 07:12:04
返信
もみ

2026-09-18 06:51:23
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えどちん

2026-09-18 05:38:39
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しるばん

2026-09-18 05:27:51
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Anera

2026-09-18 04:58:29
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LuneHeart

2026-09-18 02:18:04
返信
みやび

やっぱりあったかいメシがあるとちがうよな~

2026-09-18 01:09:25
返信

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