サイボーグ戦闘員たちは励まし合う
2023-10-28 08:40:54
対象年齢:全年齢
『どうしたの、63号? こんなところに呼び出して』
『うん……私、このままで大丈夫かなって、すごく不安で』
『えっ? 何かあったの?』
『59号も知っているでしょう? 私が、サイボーグ戦闘員として、組織に十分貢献出来てないって』
『そんなことは……』
『自分でも分かってるんだ。他の戦闘員の足を引っ張ってるって。だから私、もしかしたら廃棄されるんじゃ……』
『そんなことないよ! 63号が頑張ってるのは、私……ううん、他の戦闘員たちも知ってる。だから、そんなこと言わないで!』
『ありがとう。でも……えっ? ご、59号!?』
『……驚かせてゴメン。でも、63号に伝えたかったんだ。あなたは、私たちの大切な仲間だって』
『59号……』
『ねえ、感じない? 人間だった頃の温もりを。私たちの体はもう、冷たく硬い機械なのに、こうやってると、不思議と温かい気がするんだ』
『……そうだね。私も感じるよ。63号の温もりを』
『辛くなった時は、遠慮なく言って。いつでも、こうやってあげるから』
『ありがとう……59号』
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