「今宵は佳い月だ」 沈光総持@隋の驍将・アヴェリン
2024-12-09 15:51:15
対象年齢:全年齢
麦孟才「総持殿、甲冑は?」
沈光「HaHaHa。あんな息苦しいのは、もう飽き申した。今宵は陛下より賜ったこの一振りで十分でしょうよ」
沈光は高句麗の役において華麗な武芸を発揮し、肉飛仙と呼ばれた。なにかと派手好きな隋二代皇帝楊広(煬帝)は、その戦いぶりに側近くへ呼んで賞賛し寵愛した。
そして隋朝は度重なる反乱や蜂起により、帝は江都へ逃れた。
折衝郎将(近衛隊長)となっていた沈光は、洛陽への進軍を進言・工作するが、帝どころか国母皇妃さえも、もう諦めていた。
そんな折、隋の名族であり皇帝の寵愛厚き宇文兄弟が、よりによって帝を弑逆する。
沈光「宇文化及と宇文智及だけは許さない。この世の全てを敵にしようが殺す。絶対に、だ!」😡(6)
忠勇無双なる麦鉄杖の子・麦孟才や銭傑らと場外に出た宇文兄弟の陣営を急襲すのだった。
麦孟才「貴公の此度は側近をお連れでないのか?」
沈光「……」
…………
沈光「伯陽(賀廷玉)と子英(花木蘭)は郷へ戻れ」
賀廷玉「総持殿、今になって何を水臭いことを」
沈光「俺はもう仕方ないんだ。不肖なこの身で隋と陛下からの大それた禄を授かりすぎた。
もう、今さら二君にみまえられんよ。
だが、お前たちは朝廷に借りより貸しが多い。
木蘭「いえ、宇文兄弟は見過ごせません。そして、できれば皇后様をお救いしたいのです」
沈光「……はぁ。しょうもない奴らだ。では用事を頼む。
死んだ者、これから死ぬ者の供養に、この金子を持って寺院へ供養を頼んできてくれ。
お前たちが戻ったら決行だ」
賀廷玉・花木蘭『心得た!』
…………
沈光「麦殿、あの二人は河南討捕軍の勇者、張須陀殿の幕僚でござるよ」
麦孟才「なんと、そうであったか……」
沈光「もう存分に隋のために働いております。あの二人の武勲、私たちなど到底及びませぬよ」
麦孟才「それはそうと、側近のひとり、あの背丈の小さい方、あの者、もしや女子では?」
沈光「いや〜…とんと気づきませんでした。なにせ生来、不敏なるゆえに。ですが……」
麦孟才「うむ?」
沈光「善き朋友でしたよ…」
11枚目〜:花木蘭@後宮潜入
沈光「……というわけで、洛陽への進撃をお決めくださるよう、その際は俺が先鋒を仕ると、皇后様にお伝えしてくれ」
木蘭「そうは言っても、どうやって後宮へ?」
沈光「女装してくれ!」
皇后陛下も無気力な皇帝をどうこうできると思っていなかった。それより、国母として責務を全うしようと……
ひと騒動あり帰還した木蘭。
沈光「噫…皇后さまがそのようにおっしゃられたのか…」
木蘭「もう二度とこんな任務はご免だぞ。あ〜、白粉や香料がクサイったらない!😠」
沈光「あぁ、迷惑かけたな。もう、二度とこんあ頼みはしないよ」
賀廷玉「我、俯仰天地に愧じ〜ず!!」
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コメント
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6枚目が特に好きであります。田中芳樹の沈光は短編の【猫鬼】も良きですね。
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ちょっと悲壮感ありますよね
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