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2 #10 改竄された記録

2026-06-23 12:30:00

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2026-06-23 12:30:00

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17

対象年齢:全年齢

鍛冶屋の男に示された先は、宿場町の外れにある古い文書保管室だった。 旅人の出入り、荷馬車の通過、物資の受け渡し――表から見れば些細な記録ばかりが、木箱と帳簿の中に積み重ねられている。 エレナは薄い灯りの下で、北方任務の時期に近い台帳を一冊ずつ繰っていった。 やがて机の上に、三つの記録が並ぶ。 宿場町に残された通行帳。 王都側の任務記録の写し。 そして、かつて北方修道院の封じられた部屋で見つけた、古い記録の断片。 同じ日のはずなのに、記された人数も、荷の数も、通過した刻限も噛み合わない。 修道院の記録では、その時点で部隊はまだ北へ進んでいた。 宿場の帳面にも、騎士団の荷馬車が確かに通った痕跡がある。 だが王都の写しでは、すでに「悪天候による混乱」として、部隊の足取りは曖昧に処理されていた。 さらに、公式記録には不自然な削り跡があった。 封蝋は一度壊され、署名の一部は上から書き直されている。 消されたのは、ただの記録ではない。 誰かにとって都合の悪い事実そのものなのだと、エレナは静かに悟った。 三年前の北方任務は、事故として片づけられた。 だが、修道院に封じられていた記録と、宿場町に残された台帳は、その“事故”が誰かの手で整えられたものだと告げている。 真実は失われたのではない。 誰かが、失われたように見せかけたのだ。 エレナは、古い紙片の端にそっと指を添える。 兄が残した手紙も、修道院に眠っていた記録も、決して過去の残骸ではなかった。 沈黙の奥で書き換えられた真実が、いまようやく、別の記録と響き合い始めていた。 2 #11 へ https://www.aipictors.com/posts/764933

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雪月花
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コメント

投稿
tare_koala

2026-06-23 16:45:21
返信
雪月花

2026-06-23 17:07:23
返信
みやび

2026-06-23 13:18:32
返信
雪月花

2026-06-23 17:07:19
返信

63投稿

-フォロワー

女騎士が好きです。ほぼ女騎士専用アカウント。
閲覧、いいね、コメント(スタンプ)ありがとうございます🛡

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