薔薇に堕ちる
2024-01-26 00:59:20
対象年齢:R-18
「どうしたんだ、急に刺青なんか入れて」
ミヤビの上腕部に入った薔薇の刺青を見て言うシュン。
「ごめんね、シュン君・・・・」
「ミヤビ・・・・?」
おもむろに服を脱いでいくミヤビ。服を脱いだミヤビの姿は、植物の蔦のようなものに包まれ、まるで薔薇の花と融合したかのようだった。
「わたしはもう、伯爵婦人様のしもべなの・・・それ以上近寄らないで」
「待てよ!そんなこと急に言われたって」
「だめ!それ以上近寄ったら・・・シュン君まで」
「何を言ってるんだ!ミヤビは、ミヤビじゃないか」
異形と化したミヤビを抱き寄せるシュン。しかし・・・
「ああァァ・・・」ミヤビが苦しみだす。
「ミヤビ?」
ミヤビの顔から表情が消える。
「ウフフフ、おまえも薔薇の奴隷におなり」
無表情のまま、抑揚のない声でそう言うと、ミヤビは手に持ったバラの花をシュンの腕に突き刺す。
「ミヤビ!、うう・・・」
「フフフフフ・・・」
その声は、ミヤビのものなのか、「伯爵婦人」のものなのか。
腕に刺さったバラの花から、シュンの身体中にその蔦が広がっていく。そして、シュンの体が変化し始めた。
「うあ、ああああ・・・・」
冷たい視線でそのシュンを眺めるミヤビ、いや薔薇女。
身体の内外に蔦が這い回るおぞましい感触。蔦に包まれたシュンの身体がほっそりとした起伏と曲線を湛えた姿に変わっていく。口を開いて声にならない悲鳴を上げている顔も、細く曲線がかったものに変わっていった。
やがて、シュンの姿は、ミヤビ同様、バラの花と融合した女性の姿に変わっていた。
「ア・・・・ア・・・」頭の中を蔦が這い回る感覚が、おぞましいものから狂おしい快楽へと変化していく。そして恍惚の表情を浮かべたシュンの唇に、ミヤビが唇を重ねると、シュンの身体に絡みついた蔦のあちこちに、深紅の薔薇の花が開いた。
シュンだったものは、新たな薔薇女として生まれ変わり、ゆっくりと目を開いた。その虚ろな目が見る先に、ミヤビとは違うもう一人の薔薇女がいた。
「これでおまえも薔薇の奴隷となった。ともに愚かな人間どもを滅ぼし、地上を我らのものにするのだ」
「はい、伯爵婦人様」
虚ろな表情のまま、二人の薔薇女はその声の主の前にひざまずいた。
さりげなくミーミルのサイドストーリーだったりします(苦笑
薔薇女さん、好きなんですよねぇ
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